冬の朝、カーテンの隙間から差し込む光はどこか柔らかく、その一方で、外の空気はきゅっと冷たく感じられます。「あぁ、冬だなぁ」と実感する季節になってきました。
寒さは気分を落ち着かせ、静かな時間を与えてくれる半面、身体にはさまざまな負担をかけます。
手足の冷え、むくみ、肩や首のこわばりなど。そして、冬特有のだるさやメンタルの揺らぎも、実は栄養バランスと密接につながっています。
だからこそ、この季節はいつも以上に「身体が求めるものを整えてあげる食べ方」が大切です。
1. 体温をつくる「たんぱく質」
寒さで代謝が落ちやすい冬。まず意識したいのがたんぱく質の摂取です。
たんぱく質は、体温の源となる筋肉や臓器だけでなく、ホルモンや酵素、免疫細胞など、身体の土台をつくる大切な材料。
不足すると、手足が冷えやすい・疲れが抜けにくい・代謝が落ちるなど、冬特有の不調を招きやすくなります。
特に女性は、ダイエットや食の好み、忙しい日常の中で、知らないうちにたんぱく質が不足しがち。
なんとなく体が重い、朝がつらい、肌の調子が揺らぎやすいなど、そんなサインが出ているときは、たんぱく質不足が影響している場合も。
そして冬にこそ注目したいのが 「朝のたんぱく質」。
冷えやすい時期でも日中の体温が上がりやすくなり、集中力や気分の安定にもつながります。
「冷えやすい朝こそ、たんぱく質ファースト」
そんな小さな習慣が、冬の一日を軽く、温かなものへと変えてくれます。
2. 代謝を上げ、温める「ビタミンB群」
寒くなると、体は体温を維持するために多くのエネルギーを使います。
そのときに欠かせないのが ビタミンB群です。
B1・B2・B6などが揃うことで、体内でのエネルギー変換がスムーズになり、冷えにくく、疲れにくい身体へと導いてくれます。
特に冬に不足しやすいのが B1とB6。
意識して摂るだけで、冬のだるさが和らぎます。
〈おすすめ食材〉
・豚肉(特にB1が豊富)
・玄米、雑穀
・まぐろ、かつお
・バナナ、さつまいも、納豆
豚汁や雑穀ごはんは、冬にこそ最強の組み合わせ。冷えバテを防ぐ心強い味方です。

3. 乾燥と免疫に効く「ビタミンA・C・E」
冬といえば乾燥、そして風邪やウイルスが気になる季節。
そこで頼りたいのが、抗酸化ビタミンとも呼ばれるビタミンA・C・E です。
この3つは一緒に摂ることで相乗効果を発揮し、肌のうるおいや免疫力を守ってくれます。
● ビタミンA(βカロテン)
にんじん、ほうれん草、かぼちゃ など
● ビタミンC
みかん、柚子、ブロッコリー、キウイ など
● ビタミンE
アーモンド、アボカド、オリーブオイル など
冬の「カラフル野菜スープ」や「柑橘+ナッツ+ヨーグルト」など、彩りを意識した一皿は、身体のためにも最強です。
4. 血の巡りを良くする「鉄」
冬になると、手足の冷え、めまい、疲れやすさを感じやすくなるのは、鉄不足が関係していることも。
鉄は血液の巡りに直結する栄養素。
特に女性は、毎月のリズムの影響もあり、冬はより意識したいところです。
レバー、赤身肉、ほうれん草、ひじき、大豆などを積極的に取り入れましょう。
また、鉄は ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。
赤身肉+レモン、ほうれん草+柑橘ドレッシングなどは相性抜群です。
5. 腸を温め、整える「食物繊維」
寒さや乾燥によって腸がストレスを受け、便秘や肌荒れが起こりやすいのも冬ならでは。
そこで頼りたいのが、不溶性+水溶性の食物繊維です。
冬は、
「きのこたっぷり味噌汁」
「雑穀と野菜の温サラダ」
「オートミールのホット粥」
などが、腸をやさしく整えてくれます。
腸が温まると、心もふっと軽くなるもの。まさに内側からの温活です。
6. 冷え・緊張をゆるめる「マグネシウム」
冬の肩こり・首こり・PMSの悪化に関わるのがマグネシウム。
筋肉の緊張をゆるめ、神経のバランスを整える働きがあります。
<マグネシウムを多く含む食材>
・玄米
・海藻
・ナッツ
・豆類
・ココア(純度の高いもの)
冬の栄養ケアで大切なのは、温める(温) × 巡らせる(巡) × 補う(補) の3つ。
● 温 → たんぱく質・生姜・根菜
● 巡 → 鉄・カリウム・ビタミンB群
● 補 → ビタミンA・C・E、食物繊維、マグネシウム
この「冬の三原則」がそろうことで、代謝・メンタル・肌・腸が一気に整います。
からだを温め、巡りを整え、必要な栄養を補いながら、この冬を軽やかに、しなやかに過ごしていきましょう。
寒い季節は、毎日の食事だけで栄養を完璧に整えるのが難しい日もあります。
そんなときに頼りたいのが、植物の力を凝縮した GRØN。
たんぱく質をベースに、巡りや代謝、内側からの整えをサポートする設計なので、「忙しい朝」「食事が軽くなりがちな日」でも、無理なく冬の栄養ケアを続けられます。
▼スターターセット プロテイン5種・15日分
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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子
ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。
「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。
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