生活習慣病とは？すぐにでも実践できる予防法 〜栄養士のColumn Vol.121

生活習慣病とは

生活習慣病とは、不健康な食生活、運動不足、喫煙、飲酒など、日々の生活習慣が積み重なって引き起こされる病気の総称です。
生活習慣病の定義や範囲には明確な基準はありませんが、高血圧、糖尿病、脂質異常症、痛風などが代表的な病気であり、現代では誰もがなり得る「国民病」とされています。 

三大成人病とは？

かつて「三大成人病」と呼ばれていたのは、主に成人に多い重大な病気である、がん、心疾患、脳血管疾患の3つを指します。
しかし、これらの病気は加齢だけでなく、長年の生活習慣が大きく影響していることが分かり、1990年代以降「生活習慣病」という名称に変更されました。 

七大生活習慣病とは？

「七大生活習慣病」は、がん、心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全、糖尿病、高血圧性疾患を指し、生活習慣病の中でも特に重視される7つの病気です。
これらの病気は、長年の不健康な生活習慣によって引き起こされるため、早期発見と生活改善が重要です。 

「三大成人病」は日本において国民の健康意識を高めるために用いられるようになり、さらに「七大生活習慣病」は生活習慣病が多様な病気を含むことが認識され、広く周知されるようになりました。
これらの言葉は、生活習慣病の予防や治療の重要性を広めるために使われています。 

生活習慣病の予防法について 

生活習慣病は早期発見・早期治療が重要で、日常生活を見直すことで予防可能です。
以下の不健康な食生活がリスクを高めることが多いので、気になる方はチェックしてみてください。

 ▼ 高カロリー・高脂肪の食事
揚げ物やファストフード、加工食品は、高カロリーで不健康な脂肪を多く含んでおり、肥満や脂質異常症、心疾患のリスクを高めます。

 ▼高糖質の食事
甘い飲み物やお菓子類は、血糖値を急上昇させ、糖尿病の原因となります。

 ▼塩分過多
インスタント食品や加工食品、外食は高塩分になりがちで、高血圧のリスクを高めます。

 ▼低栄養の食事
野菜や果物、全粒穀物の摂取不足により、ビタミンやミネラルが欠乏し、免疫力が低下します。

 ▼不規則な食事
食事時間が不規則だと体内時計が狂い、代謝が乱れ、肥満を引き起こします。

 

健康的な食生活のすすめ

生活習慣病を予防するためには、以下のような健康的な食生活が不可欠です。

 ▼ バランスの取れた食事
炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよく摂取しましょう。

 ▼ 野菜と果物の摂取
毎日十分な量を取り入れ、ビタミンや食物繊維を摂取しましょう。

 ▼ 全粒穀物の選択
白米や白パンよりも、玄米や全粒粉のパン、オートミールを選び、血糖値の上昇を抑える食事を心がけます。

 ▼ 適切で健康的な脂質の摂取
オメガ-3脂肪酸を含む食品を意識的に取り入れます。
魚やオリーブオイル、アボガド、ナッツ類を選び、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を避けましょう。

 ▼ 糖質の選択
白砂糖や加工食品、甘い飲みものを避け、果物や自然な糖分を含む食品を摂取するように心がけましょう。

 ▼塩分の制限
食品のラベルを確認し、塩分摂取を抑えるとともに、薄味を心がけ調味料は醤油や味噌など、天然のもの、ハーブやスパイスを活用して風味を楽しみましょう。

 ▼ 適切な水分補給
十分な水分を摂り、甘い飲み物やアルコールを控える。

 ▼規則正しい食事時間
特に朝食をしっかりと摂ることが大切です。 

生活習慣病は、日々の習慣を見直すことで予防可能で、健康的な生活を送ることで、人生の質を向上させることができます。
また、生活習慣病は食生活だけでなく、運動不足や喫煙、飲酒とも深く関連しています。
単なる病気ではなく、私たちの生活そのものと深く関わっています。
生活習慣病の予防と対策を実践し、心身の健康を保ちましょう！

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