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水分の摂りすぎも注意が必要? 〜栄養士のColumn Vol.117

水分の摂りすぎも注意が必要? 〜栄養士のColumn Vol.117

前回のコラムでお水を十分に飲むことは、健康と美容を維持するために非常に重要とお伝えしました。

飲み水の適切な温度、量、タイミングについて〜栄養士のColumn Vol.116

特に夏は気温が高く、汗をかきやすいため、体内の水分が失われやすくなります。
適切な水分補給は、体温調節や血液循環、栄養素の運搬など、さまざまな身体機能を正常に保つために不可欠です。


水分を摂りすぎるリスクとは

いくら身体のためとはいい、水分補給には注意点もあります。
水分の取りすぎのリスクとして以下が考えられます。

▼ナトリウム濃度の低下
過剰な水分摂取は、血中のナトリウム濃度を低下させる可能性があります。
ナトリウムは体液のバランスを保つために重要な電解質です。
ナトリウム濃度が低下してしまうと、頭痛、吐き気、疲労感、最悪の場合には意識障害やけいれんが発生することがあります。

▼腎臓の負担増加
水分を過剰に摂取すると、腎臓がそれを処理するために過剰に働くことになります。
これは、特に腎機能が低下している人にとって大きな負担となります。
腎臓が正常に機能していれば、大量の水分を処理できますが、機能が低下している場合は、適度な水分摂取が推奨されます。

▼電解質バランスの乱れ
汗をかくことでナトリウムやカリウムなどの電解質も失われます。
水だけを過剰に補給すると、これらの電解質のバランスが崩れ、体内の水分分布が乱れる可能性があります。
これは、筋肉のけいれんや不整脈などの症状を引き起こすことがあります。

適切な水分補給の方法とは

適切な水分補給の方法はどうすればよいのかご紹介します。
参考にしてみてください。

1. こまめに少量ずつ飲む
一度に大量の水を飲むのではなく、こまめに少量ずつ飲むことが推奨されます。
体が必要とする水分を定期的に補給することで、脱水症状を防ぎます。特に、以下のような状況で注意しましょう。
運動中や運動後等の汗をかいた後には、失われた水分を補給することが大切です。
特に暑い日中などの環境で過ごす場合、1時間ごとにコップ1杯程度の水を飲むことが理想的です。

2. バランスの取れた飲み物を選ぶ
純粋な水だけでなく、電解質を補給できる飲み物を選ぶことも重要です。
運動や大量に汗をかく場面では、電解質(ナトリウム、カリウムなど)を含むスポーツドリンクが効果的です。
ただし、糖分が多く含まれている場合もあるため、適量を守ることが大切です。
また、自然な電解質を含んでおり、体液バランスを保つのに役立つココナッツウォーターもおすすめです。
ビタミンやミネラルを含み、適度な糖分でエネルギー補給にもなるフルーツジュースも飲み物としてチョイスしてみてください。

3. アルコールやカフェインの摂取を控える
アルコールやカフェインを含む飲み物は利尿作用があり、体内の水分を排出しやすくします。
これらの飲み物は控えめにし、水や電解質を含む飲み物を優先的に摂取するよう心がけましょう。

4. 食事からの水分補給
食事からも水分を摂ることができます。
水分の多い食べ物として、スイカ、メロン、キュウリなどの水分が多く含まれる果物や野菜を積極的に取り入れると良いでしょう。
スープやお粥などの液体状の食べ物も水分補給に役立ちます。

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5. 体のサインに敏感になる
喉の渇きは体が水分を必要としているサインですが、渇きを感じる前に飲むことが理想的です。
また、以下のような体のサインにも注意を払いましょう。
例えば尿の色は、淡い黄色が理想的ですが、濃い色になっている場合は水分が不足している可能性があります。
疲労感やめまいがある場合、これらは脱水症状の初期兆候です。

6. 適度な塩分補給
汗をかくことで失われるナトリウムを補うために、適度な塩分補給も考慮しましょう。
塩分入りのスナックやタブレットは、特に長時間の運動や屋外活動時に有効です。
また、塩分補給飲料を選びましょう。ナトリウムを含む飲み物を取り入れることでバランスを保てます。

水分の取りすぎには注意しながら、適切な水分補給の大切さをお伝えしました。
こまめな摂取とバランスの取れた飲み物選びが重要です。
食事からも水分を摂り、体のサインに敏感になることで、健康的な夏を過ごしましょう。

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。 ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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