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マクロビオティックとは 〜栄養士のColumn Vol.102

マクロビオティックとは 〜栄養士のColumn Vol.102

欧米を中心に健康意識の高い方が多く実践されている「マクロビオティック」。
日本国内ですと「マクロビ」と省略して呼ぶ方が馴染みがあるかもしれません。

SDGsが世間に広く浸透し、サステナビリティを考える人が増えた背景からも、人と地球の健康と調和を大切にしている「マクロビオティック」が食のナチュラルトレンドとなりました。
今回はマクロビオティックの基本的な考え方をご紹介します。

マクロビオティックとは

簡潔に言うと、「玄米菜食を中心に、その土地で栽培されて収穫したものを旬の時期に頂き、皮や根、種も含め丸ごと食べる食事法」です。

言葉としては、古代ギリシア語「マクロビオス」に由来し、“Macro=大きい”、“bio=生命・生きる”、“tic(tique)=術・方法”という意味合いです。

言葉の語源からもわかるように、栄養学的な側面からだけでなく、生活の質や精神的な健康を促進する哲学的なアプローチを含む食生活の哲学とも言えます。

マクロビオティックは、欧米が発祥と捉えがちですが、実は日本が起源となり、日本に古くからある食文化や東洋の考え方を取り入れたものです。

ヴィーガンとマクロビオティックの違い

「マクロビオティック」と「ヴィーガン」は、菜食や穀物中心の食事のため混同されがちですが、考え方や摂取できる食品などが異なります。

ヴィーガンは「動物由来の食品を摂取しない」ことに加え、「動物由来の衣類なども身につけない」などといった目的があるのに対し、マクロビオティックは「玄米菜食」という自然と調和をとりながら健康的な暮らしを実現する考え方なので、明確に「食べてはいけないもの」は存在しません。

マクロビオティックの3つの基本

マクロビオティックは、「陰陽論」という考えの柱に加え、「身土不二(しんどぶじ)」と「一物全体(いちぶつぜんたい)」という2つの原則があります。

■身土不二

身体と地球(土)は分けることができず、一体であるという考え方から、その土地でとれたものを旬の時期に食べます。
自然は人間の生活と健康に不可欠であり、その一部であるという考え方が根底にあります。
これは自然への敬意を表していて、日本の文化や精神的な価値観における重要な概念であり、自然との調和、環境保護、持続可能性に関する考え方に影響を与えています。

■一物全体

食べ物は丸ごと食べるという考え方です。
精白しない玄米、野菜は皮や葉、根も、魚は頭から尾まで丸ごと食べます。
これにより食材の無駄を減らし、持続可能な食事を実践する一環となります。

また、できるだけ食材の加工を最小限にとどめることが奨励されています。
新鮮な野菜や穀物、海藻などをできるだけ加工せず、そのまま調理して食べることが重視されます。

加工食品や添加物を避け、食材をできるだけ自然な状態で摂ることを目指します。

■陰陽調和

古代中国の哲学である陰陽思想に基づいています。
この思想によれば、あらゆるものには陰と陽の二つの相互対立的な要素から成り立っており、バランスが取れている状態が健康であるとされます。

陰は冷、湿、静かな要素を表し、陽は温かく、乾燥し、活動的な要素を表します。
陰陽のバランスが崩れると、身体や精神の健康に問題が生じる可能性があると考えられています。
食材自体も陰陽の性質を持っており、食事を通じてこれらの性質を調和させることが重要です。
これらを組み合わせて食事をバランス良く構築します。

-陰性の食べ物-

太陽に向かって上昇して成長します。
身体を冷やし、ゆるめる力がありリラックス効果があるとされています。

(食材例)なす、トマト、バナナ、葡萄、梨、わさび、さといも、たけのこ等
(味覚) 酸っぱい、辛い、えぐ味のあるもの

-陽性の食べ物-

地球の中心に向かって下降して成長します。
からだを温め、引き締める力がありやる気を生む食べ物とさています。

(食材例)ごぼう、にんじん、れんこん、いわし、味噌、しょうゆ等
(味覚) 渋い、苦い、塩辛いもの

<食事法>

・主食は、主に玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品などにして、体にエネルギーを供給し、バランスの取れた食事をしましょう。
・食材の割合は、全粒穀物(玄米、雑穀など)が50~60%、野菜(葉物、根菜などバランスよく)が25~30%、豆や海草が10~15%、ナッツや果物などその他の食材が5~10%が望ましいとされています。
・できる限りオーガニック、無添加食品、伝統的な製法(発酵食品など)で作られた食材を選びましょう。
原則として、肉や魚、乳製品などを控えますが、自分に必要なものを自然と調和をとりながらバランスよく食べることが大切です。
・季節や地域に応じて食材を選びます。地元の食材や旬の食材を重視し、自然のリズムに合わせた食事を摂ることが大切です。
・精白された白砂糖、高度に加工された加工食品、加工肉、添加物でつくられた調味料、スナック菓子、清涼飲料水等は避けましょう。
・食材を使い切り、調理中に余分な部分を捨てないようにして無駄のない食べ方をしましょう。
・ゆっくりとよく噛んで腹八分目で食べることが重要視されています。一口30回以上を目安によく噛むことで、食べすぎを防ぎ、消化をサポートします。

~食事の事例~

【朝食】雑穀玄米ごはん、豆腐の味噌汁、里芋の煮付け、黒豆納豆、海藻と湯葉のサラダ、糠漬け
【昼食】玄米、きのこの味噌汁、白菜と蓮根の全粒粉餃子、海藻のマリネ、甘酒ゼリー
【夕食】玄米、豆乳黒胡麻ポタージュ、豆腐ハンバーグ、人参ラペ、きのこソテー、アボカドココナッツプリン

マクロビオティックは、単なる食事法だけでなく生活の質とバランスを強調するライフスタイルでもあります。
自然のリズムに合わせた食べ方をすることで、身体と環境にも優しく、毎日が豊かになります。
これはサステナビリティにも大きく関連しています。
例えば地産地消は地域の農業支援に繋がるだけでなく、食材の輸送にかかるエネルギーや環境への負荷を削減しますし、自然食材を選ぶことは、環境に対する負荷を軽減させます。
食材を無駄にしないように丸ごと食べる「ホールフーズ」という考え方もサステナビリティの観点から重要です。

疲れない程度にできるところから取り入れてみるのも良いのではないかと思います。

GRONの商品もホールフーズという考え方から、栄養価の高い実や種もパウダーにしてお客様にお届けしています。

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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