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飲み水の適切な温度、量、タイミングについて 〜栄養士のColumn Vol.116

飲み水の適切な温度、量、タイミングについて 〜栄養士のColumn Vol.116

水は、私たちの体にとってなくてはならない存在です。
体内の約60%が水で構成されており、水を摂取することは体温調節、老廃物の排出、栄養素の運搬など、様々な役割を担っています。
また、美容面でも、肌の潤いを保ったり、ニキビを防いだり、むくみ解消にも期待されています。
水を十分に飲むことは、健康と美容を維持するために非常に重要です。

人の身体が一日に必要な水の量

1日に必要な水の量は、個人差や活動量によって異なりますが、成人の場合、体重1kgあたり約30~40mlが目安とされています。
つまり、体重50kgであれば1.5~2リットル、60kgであれば1.8~2.4リットルとなります。

この量はあくまで目安で、運動している、暑い環境にいる、発熱、下痢・嘔吐をしているような状況では、さらに多くの水分が必要となります。
水が大切だからといって一度に大量の水を飲むと、体外に排出されてしまう可能性があります。
また、高齢者や乳幼児は、水分調節機能が低下しているため、こまめに水分補給することが大切です。
喉が渇いていなくても、こまめに少しずつ水を飲むように心がけましょう。


摂取する水の温度について

暑い日や体に熱を持っている時は冷たい水、寒い日はお湯といったように、気温や体調の変化によって飲みたい水の温度に違いがあります。
では、摂取する水の温度によって人の身体はどのように反応するのでしょうか。

▼冷たい水(10℃以下)
体が冷やされるため、体温調節機能が活性化され、一時的に代謝が上がる可能性があります。
また、胃腸の動きが活発になり、消化を促進する効果も期待できます。
しかし急激な温度変化は内臓に負担をかけ、体の冷えの原因になる可能性もあります。
冷たい水は胃腸を刺激し、下痢などの原因となる場合もあるので、ゆっくりと少量ずつ飲むことがポイント。
アジア圏では、一般的に、欧米諸国と比べて冷水を好む傾向は低いと言われています。
その理由として、冷たい水は身体を冷やすという伝統医学の影響や、お茶やスープなどの温かい飲み物を好む文化があるからです。

▼常温の水(15℃~30℃)
私たちの体は、36~37℃の体温を維持するようにできています。
そのため、常温の水は、体温調節の負担が少なくスムーズに体内に吸収されやすいため、最も理想的な温度と言われています。

▼温かい水(35~40℃くらい)
体を温め、リラックス効果をもたらします。
血行を促進し、冷え性や便秘の改善にも効果が期待できます。


ライフスタイルに合わせた水の温度

一日の中で時間帯や行動に応じて、飲む水の温度を変えてみるおすすめの方法をご紹介します。

▼起床時
常温の水または温かい水、白湯を飲むことで、体を目覚めさせ、代謝を活性化します。

▼運動後
汗をかいて失われた水分を補給し、急激に上がった体温を下げる為にも、常温の水または冷たい水をゆっくり、こまめに飲むことをお勧めします。

▼食事前・中
食事前は白湯、食事中は常温の水を飲むことで消化を促進し、栄養素の吸収を助けます。

▼入浴前後
体温が上がり、発汗量が増えるため、水分補給が重要です。
常温の水、温かい水、白湯がお勧めです。

▼就寝前
常温の水を少量飲むことで、脱水症状を防ぎます。
お湯は体温を上げて寝つきが悪くなる可能性があるので避けましょう。

白湯の効果

ここで、白湯についてもご紹介します。
白湯は、一度沸騰させたお湯を50℃程度まで冷ました飲み物です。
健康や美容に良いと注目されています。

▼白湯を飲むことで期待される効果
・体温が上がり、血行が促進されることにより、免疫力が高まる
・血行の促進により老廃物が排出されやすくなり、便秘解消やデトックス効果=ダイエット効果に期待
・冷え性やむくみの改善
・胃腸を温め、消化液の分泌を促す
・消化吸収がスムーズになり、胃腸の調子が整う

白湯の摂り方
1回にコップ1杯程度を、ゆっくりと飲みましょう。
熱湯に近いお湯にを飲むと、胃腸を刺激してしまうので注意が必要です。

お水の沸かし方にも一工夫

近年利用者が増加している電気ケトルでお湯を沸かす方も多いのではないでしょうか。
手軽にお湯を沸かせるので便利ですが、他の道具を使用することによって、ミネラル分に変化を生じさせ、さらなる効果に期待できる方法がありますのでご紹介します。

▼鉄製の茶釜や鉄瓶で沸かす
鉄は水に溶けやすく、ほんのり鉄分が補給されます。
鉄分は貧血予防やエネルギー代謝に効果があります。
沸騰するときに発生する微細な泡が、水のまろやかさを引き立てると言われています。
※注意点:鉄分の過剰摂取は胃腸障害などを引き起こす可能性があるため、飲み過ぎには注意が必要です。

▼銅器で沸かす
銅が水に溶け出し、ほんのり銅分が補給されます。
銅分は抗酸化作用や殺菌作用があり、美肌効果や免疫力向上に効果があるとされています。
熱伝導率が高いため、ムラなくお湯を沸かすことができます。
※注意点:銅分過剰は肝臓障害などを引き起こす可能性があるため、飲み過ぎには注意が必要です。

また、地域によって水の硬度が異なり、硬度が高い水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多く含まれています。
ミネラル分を多く摂取したい場合は、硬度が高い水を選んだり、鉄鍋や茶釜などの鉄器で沸かすことをお勧めします。

▼詳しいお水の種類については以前のコラムをチェック▼
>自分に合った「水」を探そう〜栄養士のColumn Vol.85

水を飲むことは、健康維持や美容にとって非常に重要です。
水温、量、タイミングに注意することで、より効果的に水分補給を行うことができます。
自分に合った方法を見つけて、毎日しっかりと水分補給を心がけましょう。

 

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。 ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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ABOUT US私たちについて

身体の中で旅をする。
植物性プロテインとスープ。

食の未来はいにしえの叡智にあり。
力強く息づく植物、人々と触れる中でこの教えに辿り着きました。

飛行機から降り立った瞬間、知らない土地の香りに出会うように、
立ち並ぶ大きなビル街に反射する光に負けないように、
GRØNはあなたの身体の中で旅をします。

目まぐるしく過ぎる日々を支えるこの一杯で、
自分本来のエネルギーを取り戻してください。