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ベジタリアンやヴィーガンについて 〜栄養士のColumn Vol.29

ベジタリアンやヴィーガンについて 〜栄養士のColumn Vol.29

アメリカやヨーロッパ、日本など世界的にベジタリアンやヴィーガン人口が増えています。
ヴィーガンレストランが増えたり、大手の外食チェーンもヴィーガンメニューを積極的に取り入れています。

食への意識が高まっている日本でも食トレンドとなっており、肉や魚が入っていないメニューや乳製品を使わないケーキなど、「プラントベース」のメニューは街で見かけることも増えてきているように感じます。

今回はベジタリアンやヴィーガンなどの「プレントベース」な食生活について、改めてお話をしていきたいと思います。

ベジタリアン発祥の地はイギリスで、1847年に同国の菜食主義協会によって発足されました。
ベジタリアンとは、健康、倫理、宗教上の理由から動物性の食品は一切または一部摂取しない食生活を取り入れている人のことを指します。
ベジタリアンは基本的に肉と魚介類は一切摂取しませんが、卵やチーズ、牛乳、バター、ヨーグルトなどの乳製品、はちみつなどの蜂製品は食べます。

ただ一方で、ベジタリアンは菜食主義の総称でもあるので、牛肉、豚肉、羊肉などの哺乳類の肉は摂取しないものの、魚介類、卵、乳製品、蜂製品は食べる「ペスカトリアン」や、動物性の食品は一切摂取しない、完全菜食主義、肉や魚介類に加えて卵、乳製品、はちみつなどの蜂製品、製造工程で動物の一部を使う食品も一切食べない「ヴィーガン」もベジタリアンの一種に含まれます。

ヴィーガンは1944年にイギリスのヴィーガン協会が、「動物を搾取せず、人間は生きるべきだ」という思想の下、発足しました。
レザーや毛皮など動物由来の製品は生活に使用するけど、動物性の食品は一切摂取しない「ダイエタリー・ヴィーガン」、動物由来の製品も生活には一切使用せず、動物性の食品も一切食べない「エルカシ・ヴィーガン」というライフスタイルもあると聞きます。

ヴィーガニズムの思想の中には、地球環境の保護も含まれています。
家畜として育てるためには広大な土地と餌、水を消費し、その成長過程で大量の温室効果ガスを放出し、環境破壊を招いている畜産業に対して否定的な見解を持っています。
動物を犠牲にして、なおかつ地球環境までも脅かしている現代の食肉文化を否定している思想がヴィーガンの原理です。

基本はベジタリアンで、お肉やお魚も場合によって食べるような柔軟な対応をする食事方法をする方も増えています。
こうした食事を行う方は、フレキシブル+ベジタリアンからなる造語で「フレキシタリアン」と呼ばれています。
ベジタリアンを起点に様々な食事方法を選択し、自分の価値観に合ったライフスタイルを送る方が増えて来ていることが理解できます。

さて、そんなベジタリアンの食事法をとることで、どんなメリットが得られるか以下に挙げてみました。

① 内臓脂肪の減少
肉や卵などは特にコレステロールを多く含んでいるため、食べすぎることで内臓脂肪を増やし肥満などを招く可能性があります。
しかし、ベジタリアン生活では野菜中心の食生活となるため、ビタミンや食物繊維を多く含むので体内のコレステロールの蓄積を防ぐことが期待できます。

② 疲れにくくなる
肉類は野菜の消化よりも時間がかかります。
また、動物性のものを摂取すると、野菜類を摂取した時よりもエネルギーを使うと言われています。
お肉の摂取を減らすことで、エネルギーを他の修復に利用し、疲れにくい身体になると考えられています。

③ 便秘の改善
動物性たんぱく質を摂取しすぎると、腸内へ送られた動物性たんぱく質は悪玉菌のエサとなり、悪玉菌が増殖してしまうことも。
実はこうした悪玉菌の増殖で、腸の運動が低下し便秘の原因になることもあります。
一方で食物繊維が豊富な野菜類を多く摂取することで、腸内環境を整えてくれます。

④ 動脈硬化や高血圧の予防
動物性脂質は、主に飽和脂肪酸を含みます。
LDL(悪玉)コレステロールを増やし健康面でデメリットに。
血管内にコレステロールが蓄積すると、動脈硬化などの危険性が高まります。
植物性脂質は主に不飽和脂肪酸を含んでいるため、体内に蓄積しづらく、高血圧や動脈硬化などのリスクを低くするとされています。

これ以外にも、実際にベジタリアンやヴィーガンの食生活を送った方は、デトックスができて肌荒れが改善されたり、風邪をひきにくくなったり、生理痛が改善されたり、集中力が高まった、プラス思考になった等、様々な効果が感じられていると聞きます。

ただ、沢山のメリットがある一方で、栄養学の視点から見た時には、ベジタリアンは動物性のものを摂取しないことが、必ずしも体に良いと言い切れません。
そんなベジタリアンの食生活を過ごす方に、不足しないように気をつける栄養素とそれらを補うための食材、注意点を以下にまとめてみました。

1. タンパク質
タンパク質は、炭水化物・脂質と合わせて人間の体に必要な三大栄養素と呼ばれ、筋肉や臓器など体内を調節するためのホルモンの材料、エネルギー源に必要な栄養素です。
大豆(黄な粉、豆乳、納豆、豆腐など)、ゴマ、のり、ナッツ類など植物性のタンパク質を、摂取するように意識することがポイントになります。

2. 亜鉛
亜鉛は体中で免疫力を高める働きをしています。
亜鉛が多く含まれる食べ物は、動物性のお肉などに多く含まれますが、ア―モンドやかぼちゃの種などでも補えますので、意識的に摂り入れることをお勧めします。

3. ビタミンDやカルシウム
ビタミンDが不足すると体内のカルシウムの吸収が低下し、骨密度の低下につながり、やがて骨粗しょう症のリスクが高まります。
植物性の食材では、キノコ類にビタミンDが含まれています。
カルシウムは、海藻類、ブロッコリー、白菜、穀物類がお勧めです。

4. ビタミンB12
魚介類やレバーなどに多く含まれるビタミンB12ですが、不足すると貧血になる可能性があります。
ビタミンB12は体内の葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビンの生成を助けるので、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ働きを担っています。
海苔、テンペ、椎茸などを意識しましょう。

ベジタリアンやヴィーガンの食事を今日からしてみよう!と現在の食事法をいきなり変えると、体調の不具合が出てくる場合もあります。また、ストレスを抱えてさらに体調不良になってしまうこともあります。

個人個人の体質はそれぞれ違うので、自分のペースに合わせ、徐々に実践していくことをおすすめします。
日本には、精進料理という宗教的な菜食文化があります。
ベジタリアンと共通するところは、動物系の食材を使わないところですが、元となる考え方が異なります。

精進料理の考え方では、野菜本来の味を引き出し、粗食をすることで食べすぎを防ぎ、作法を通じて食に対して感謝をすることとされています。
現代は、食の多様化が進み、様々な食べ物があり、食生活まで多様化しています。

自分のカラダやココロと相談をしながら、毎日の食事をどうしていくかを考える良い機会にしていければ幸いです。

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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ABOUT US私たちについて

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Here, we see the key to our future with food is mapped out in ancient truths.
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