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コラーゲンについて 〜栄養士のColumn Vol.32

コラーゲンについて 〜栄養士のColumn Vol.32

美しい肌やうるおい、「美」をトピックに話をする時によく耳にするキーワード「コラーゲン」。
化粧品やサプリメントなどコラーゲン配合等の商品がは沢山存在しますが、なんとなく「肌がぷるぷるになるかも?」というイメージでしょうか。

実は美容だけでなく、生命そのものに必要な成分と言われているものが「コラーゲン」です。
さてそんな「コラーゲン」とは一体どんなものなのか、そしてどんな働きがあるのか、そんなお話を今回はしていきます。

コラーゲンは皮膚や腱、骨、軟骨などを構成する繊維状のタンパク質(=プロテイン)の一種。
人間のからだの20%はタンパク質でできています。その全タンパク質のうち、30%を占めるのがコラーゲンです。
さらに、コラーゲンの約40%は皮膚に存在し、約10~20%は骨や軟骨に存在しています。
他にも血管や内臓など全身に広く分布していて、細胞と細胞の間を埋め合わせるセメントのように細胞をうまく働かせる役割を果たしています。

皮膚や腱などではコラーゲン同士が結びついてコラーゲン線維が形成されています。多くのタンパク質が球状であるのに対して、コラーゲンは細長い繊維状をしていたり、通常タンパク質は細胞の中に存在するのですが、コラーゲンは細胞の外に存在します。
つまり、コラーゲンは、タンパク質の中でも極めて異質な存在であることが分かります。

現在、人間の体内には、全29種類のコラーゲンがあります。代表的な3種類は以下です。
Ⅰ型コラーゲン=皮膚の真皮、靱帯、腱、骨など
Ⅱ型コラーゲン=関節軟骨
Ⅳ型コラーゲン=皮膚の表皮基底膜

コラーゲンは、残念ながら年齢とともに減少していきます。
あるデータによると、とくに皮膚のⅠ型コラーゲンは35歳を境に減りはじめ、50 歳以降は急激に低下します。
また、ストレスや紫外線などから発生する活性酸素が原因でコラーゲンの質を下げるということもわかってきました。
肌の細胞と細胞の間を埋めるコラーゲンが、紫外線や乾燥によって減少し、その結果、肌のたるみやしわができやすくなると言われています。

更年期以降に増える骨粗鬆症は、カルシウム量の減少のほかに、コラーゲン量の減少や質の低下も関係しています。
私たちの体の内側から他の組織を支えたり、細胞や組織を結びつけて外との境界をつくる働きをしている「健康と美容をサポートする重要な成分」が、コラーゲンなんですね。
それでは、そんなコラーゲンが持つ働きと、期待できる効果について話をしていきます。

1. 美肌効果

まずは美肌効果です。
人の皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3つで成り立っています。
真皮はコラーゲンがその大部分を占めており、肌のハリや構造を保つのに重要な役割を果たしています。
コラーゲンの間に存在するヒアルロン酸、エラスチンも肌を健やかに保つ重要な存在。
これらが衰えると、肌のハリや弾力が失われ、たるんだ肌になってしまいます。
お肌の健康を保つために必要な栄養素はコラーゲンだけではありません。

それらの栄養素を以下にて紹介していきます。
それぞれが肌のハリ、水分を保ち、コラーゲンと直接的・間接的に相互作用をします。

・コラーゲン(肌のハリ・弾力を保つ)
・エラスチン(肌のハリ)
・ビタミンC(コラーゲンの生成と合成、抗酸化作用)
・セラミド・ヒアルロン酸(肌内部の水分を保つ)
・プロテオグリカン(ヒアルロン酸の生成、I型コラーゲン産生促進作用)
・プラセンタ(肌の再生・回復を助ける)

2. ヘアケア

次に髪の毛。
ヘアケアの効果です。
毛髪の発生する毛根部にコラーゲンが不足すると抜け毛、薄毛、白髪など毛髪のトラブルが発生します。
このような悩みにもコラーゲンの補給が有効とされています。

そしてコラーゲンは、美容以外にも様々な効果があるので
健康上の理由や、アスリートのパフォーマンス向上を目的として摂取している人も多くいます。
それらの効果を以下にて紹介していきます。

3. 関節痛の予防と改善

コラーゲンには関節の働きを助ける役割があります。
骨と骨は直接、接触しているわけではなく、その間にあって、連結の役割を果たしているのが『関節』。
自由に曲げ伸ばしできる機能は、この「関節」が滑らかに動くことで可能にしています。
関節は骨同士が直接ぶつからないように、関節軟骨という柔らかい骨で覆われています。
関節軟骨は関節に力が加わった時、クッションとなって力を分散させ、骨と骨との摩擦を防いで衝撃を和らげる役割があります。
この関節軟骨の弾力を生み出している重要なタンパク質の1つがコラーゲンです。

4. 骨粗鬆症予防

コラーゲンにはカルシウムを体内に定着に重要な働きをしています。
そのため、体のコラーゲンの生成が滞ると、骨のカルシウム分が定着しにくくなって、骨がスカスカになり、骨粗鬆症になりやすくなります。

5. 動脈硬化予防

動脈に弾力を生み出すのはコラーゲンです。
血圧が多少高くなっても、その都度、うまく対応できるのは、動脈が非常に弾力に富んでいるためです。
また血管中のコラーゲンは、血管壁に生じたキズの修復にも働きます。

美肌だけでなく、体を支えるための柔軟性の役割や身体の曲げ伸ばしなど健康にも重要な成分がコラーゲンです。

コラーゲンの摂取のしかた

それでは、どのような食品からコラーゲンを摂取していけばよいでしょうか?

コラーゲンを多く含む食品には、大きく分けると動物性食品と海洋性食品があります。
動物性食品とは豚足や牛スジ、鶏の皮、手羽先などで、海洋性食品とはフカヒレ、ウナギ、クラゲ、スッポンなどです。

しかし、残念ながら多く含んだ食品を食べたからといって、口から入ったコラーゲンがそのまま肌に届くわけではありません。
研究の結果、食品などに含まれるコラーゲンは消化によって一度アミノ酸に分解され、肌のコラーゲンの網の目構造を保つことに役立ったり、線維芽細胞の働きを助けたりすることはわかってきました。

日本やアメリカなど国内外のさまざまな研究分野で、コラーゲンペプチド (コラーゲンをさらに低分子化・細かくしたもの)の働きが解明されはじめ、多くの研究結果が発表されています。

普通に食品からコラーゲンを摂取した場合は、一度分解〜再合成といった工程を経る必要がありますが、低分子の「コラーゲンペプチド」の状態で経口摂取した場合は、分解工程を省略できるため、普通のコラーゲンよりも吸収性が高く、より高い美容・健康に良い結果を得られたという研究結果も報告されています。

様々なサプリメントメーカーがこのことに着目し、現在ではコラーゲンペプチドを配合した食品が主流となっています。
もちろん、コラーゲン生成にに不可欠な前述のビタミンCと一緒に補うことも大切です。

食品から摂取するのではなくサプリメントから摂取したほうが効果的かもしれませんが、最近ではゼラチンを食べることでも、体の中でコラーゲンペプチドに分解され吸収されることになるのではという研究結果もあるようです。
(*ゼラチンはコラーゲンを加熱し、抽出分解されたもので、コラーゲンペプチドの一工程前の状態です)

植物性のコラーゲン

動物性食品と海洋性食品がある中で、植物性のコラーゲンはあるのか調べてみました。
いまのところ、植物性コラーゲンとして発売をしているメーカーは少ないようですが、開発中の研究機関や会社も存在しているようです。

前述でもあるように、コラーゲンはタンパク質の一種。
あるメーカーによると、「エクステンシン」といって、コラーゲンとは異なる成分ですが、大豆など、植物の細胞壁にある「糖たんぱく質」を植物性コラーゲンとして取り扱っているところもあるようです。

サスティナブルな商品を注目される世界で、今後は、現在のコラーゲンと同じ働きを持つプラントベースのコラーゲンが市場に出てくることにも期待をしています。

コラーゲンペプチドと合わせてご使用していただける、植物性の国産プロテインGRØNの商品のお買い物はこちらから。


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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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ABOUT US私たちについて

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