パウダーで野菜を体に摂りいれること 〜栄養士のColumn Vol.34
カラダにも地球にも優しい野菜パウダー。
植物性プロテインブランド「GRØN」は野菜や果物、ハーブなどのパウダーがブレンドされています。
皮や種まで野菜をまるごと、ホールフーズとして凝縮したパウダーとしてカラダに摂り入れること、これはフードロスへの取り組みとしての観点からも考えられています。
食の社会問題・フードロスは深刻。
飲食、小売店、食品メーカー、卸売店などの流通過程での売れ残りや規格外品、使い切れず品質が劣化した食品、家庭やレストランでの食べ残し、捨てられる食品など、日本の食品ロス量は年間643万トン(2016年)とも言われています。
もちろん、日本だけではなく、世界的にも課題とされています。2016年から2030年の15年間で世界各国の取り組みによって達成を目指しているSDGs(持続可能な開発目標)のなかにも、フードロスに関する項目があります。
現在、生産・流通・加工・消費と各段階で発生しているフードロスに対して、食べ物の寄付を募り福祉施設等に無料で提供する「フードバンク」や、余った食材を持ち寄って料理して食べるイベント「サルベージパーティー」、飲食店と個人をつなぐことで、飲食店から発生する食品ロスを防ぐフードシェアリングサービス「TABETE」など様々な企業や団体が取り組みをされています。
サスティナブルな取り組みとして、GRØNでは、野菜をまるごとパウダーにするホールフーズの考え方をもって商品をつくっています。
ホールフーズとは、野菜であれば皮や種、葉っぱ、根っこまで食べる、魚であれば、頭から尻尾まで、素材をまるごと、どこも捨てることなく食べるということです。
こういった考え方は、実は古くからあったことなのですが、飽食の時代を経るとともに薄れてきていました。まるごと食べる場合は、無農薬が一番安全とされています。GRØNのパウダーは、無農薬などで育てられた信頼できる農家から直接仕入れ、野菜や果実、大豆類を実だけではなく、葉や根や皮、芯、種、根なども含めて全部パウダー化しています。
多くの野菜や果物は、実の部分だけではなく、皮や種の部分に食物繊維やミネラルをはじめ、健康に良い成分がより多く含まれることが知られています。
しかし、残念なことに、野菜や果物の皮や種の部分は、堅かったり、味が悪かったりと食べにくく、皮の場合には農薬などの心配があったりと、その多くは捨てられてしまいます。
植物は、土からの栄養と太陽からのエネルギーによって、生命にとって必要な栄養成分を、根から茎、葉、果実、種子など様々な部位に蓄えています。
私たちが植物から栄養を取る際には、できる限り無駄なく栄養を取ることが最も望ましいです。
まずは大根を例にとってお話をします。
皮付きの大根は、皮をむいたものより食物繊維は少々多くなります。
また、大根の皮にはビタミンC、そして毛細血管を丈夫にするビタミンPが多く含まれます。
捨ててしまいがちな大根の葉はビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどが豊富です。
キャベツも同様に、芯には食物繊維を多く含み、ビタミンCも豊富。
かぼちゃは、種とワタを取るのが一般的ですが、ワタにはβ-カロテンは豊富に含まれ、種は不飽和脂肪酸のリノール酸、ビタミンEなどが含まれます。
ゴーヤーも同様に、ワタには実よりもビタミンCが豊富であったり、ニンジンは体の免疫力を高めるカロテン、レンコンは抗酸化作用があるポリフェノールが、中心部分よりも皮に少しだけ多く集まっています。
GRØNでも利用しているビーツや紅芋の皮やベリーの種子にもフィトケミカルやビタミンミネラル等の多くの栄養を含んでいます。
捨てられがちな部分ほど、栄養価が高いことが分かります。
これらの栄養をまるごと、新鮮な野菜を乾燥させてパウダー化しているメリットをいくつかご紹介します。
■長期間保存が可能に
パウダー状のため生野菜と比べ長期保存ができ、常備品としてとても利用できます。
食品が腐敗するのはある種の微生物の増殖が原因ですが、微生物が増殖するには適当な栄養素の存在や適当な温度の他に、適量の水の存在が不可欠です。
つまり、微生物の生育は水分が減少するにしたがって阻害されるので、水分が一定限度以下になれば完全に阻止されてしまいます。
そこで、食品の腐敗を防いで保存性を良くするために古くから乾燥という方法が用いられています。
■手軽に摂れる
生野菜を使う場合は、野菜を洗って、皮をむいて、切って、ゆでて、炒めて等の工程があります。
野菜パウダーであれば、その工程がなく野菜を摂取することができます。
■栄養をまるごと摂取
パウダー状にすることで、少しの量で多くの野菜を食べたのと同じくらいの栄養を摂取することができます。
乾燥してパウダー状になった野菜には栄養が凝縮されていますので、効率よく栄養を摂取できます。
また、ある大学の研究では、粒子が細かいほど消化吸収が早いとされており、消化吸収性が向上することも分かっているそうです。
例えばコラーゲン。
酵素などで細かく分解したものをコラーゲンペプチドと呼びます。
コラーゲンは、フカヒレ、手羽先、牛スジ、豚足、煮こごりなどの食材に多く含まれてますが、加熱してほぐしたゼラチンや料理から摂取するよりも、コラーゲンペプチドは、水にも溶けやすく、吸収も良いとされています。
参考: GRØNで使っている、スーパーフードのパウダー100gを作るために必要な原材料の量
紅芋: 約400g
よもぎ: 約670g
月桃: 約435g
桑の葉: 約455g
ビーツ: 約1000g
野菜の食感を楽しめる野菜スティックや食べ応えのあるサラダ等、そのまま調理して食べる食生活をお送りすることもとても大切ですが、忙しくて手軽に栄養を摂りたい方や、季節を問わず栄養価を摂れる、効率的に栄養を吸収できるパウダーを食生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか?
<関連するGRØNの製品>
プロテインブレンド グリーンモンスター 20g /320円(税別)
プロテインブレンド レッドヒート 20g / 320円(税別)
パンケーキミックス & プロテイン 227g / 900円 (税別)
プロテインブレンド クリオロベリーズ 20g /370円(税別)
プロテインブレンド 抹茶オールスターズ 20g /370円(税別)
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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子
ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。
「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。
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