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メリットとデメリットを知って「カフェイン」を味方に。〜栄養士のColumn Vol.101

メリットとデメリットを知って「カフェイン」を味方に。〜栄養士のColumn Vol.101

少しずつ寒さが増してきて、ホットコーヒーやホットラテが美味しい季節となりました。
仕事中のブレイクタイムのお供や目覚めの一杯など、様々なシーンに合わせてコーヒー飲む機会があると思います。

眠気覚ましにコーヒー=カフェイン、カフェイン中毒なんて言葉もありますね。
決して間違ったことではないのですが、こういったイメージからカフェインの摂取は良くないと思われる方も多いのではないでしょうか。

カフェインのデメリットだけでなく、メリットを知っておくとカフェインとの付き合い方が変わるかもしれません。
今回はカフェイン摂取のメリットとデメリットを通して、その効果についてお話したいと思います。

カフェインとは

カフェインとは、「アルカロイド」という植物由来の成分の一種です。
主に前述したコーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどの飲料、チョコレートに含まれています。
あまり知られていませんが、市販の鎮痛剤や片頭痛の治療薬などにも含まれていたりします。
特に中枢神経系に作用し、覚醒作用を持つことで知られています。

 

カフェインの摂取量

日本ではカフェインの目安摂取量が定められていませんが、健康な成人で、一日に約200~400mgに留めるのが良いとされています。
ドリップしたコーヒーで言うと、1日約2~3杯とされています。
ただし個人差があるため、自分の体調や摂取する時間を考えて注意深く観察することが重要です。

また、最も注意すべきはカフェインの摂取源です。
前述した通り、さまざまな食品や飲料にカフェインが含まれていますので、摂取量を把握し、摂りすぎないように意識することがポイントです。

カフェインを摂取するメリット

まずはカフェインを摂取するメリットについて、具体的な効果は以下のようになります。


■集中力UP

カフェインは中枢神経系に刺激を与え、眠気を和らげ、覚醒状態を促進します。
これにより、仕事や勉強時に集中力を高め、タスクのパフォーマンスを向上させることができます。


■眠気を抑制

カフェインは、疲れを感じると体内で生成される「アデノシン」という物質に構造が似ています。
カフェインを摂取すると、アデノシンよりも先にカフェインがアデノシン受容体という神経伝達物質の受容体に結合し、アデノシンの働きを抑制します。
アデノシンは睡眠誘導物質であり、その濃度が高まると眠気を感じることがありますが、カフェインがアデノシンの働きを妨げることで、眠気を感じにくくさせます。


■疲労感を軽減

脳や筋肉の活動を刺激し、体内のエネルギーレベルを一時的に増加させるため、疲労感を軽減し、活動力を高める効果があります。
これは運動のパフォーマンスを向上させることができます。


■頭痛を緩和

カフェインには、脳の血管を収縮させる働きがあります。
特に血管が急激に拡張して起きる片頭痛に対して、拡張していた血管が元に戻り痛みが和らぐことがあるとされています。
血管を収縮させるのは少しの間だけなので、一時的な効果はあっても、コーヒー自体に片頭痛を予防する効果はありませんが、カフェインは、一部の痛み止めや片頭痛の治療に使用されています。
ただし注意点として、大量のカフェインを毎日摂取し、逆にカフェインが無い状態になると片頭痛を引き起こし、悪化してしまうこともありますので注意が必要です。

■エイジングケア

カフェインは体内のフリーラジカルと呼ばれる酸化ストレスを引き起こす分子を中和し、除去するのに役立ちます。
抗酸化作用とは、体内の酸化ストレスを軽減し、細胞や組織を酸化ダメージから守る能力です。
抗酸化酵素の活性を増加させ、酸化ストレスに対する細胞の防御機能を向上させることがあります。
これにより、細胞が酸化ダメージから保護され、健康を維持するのに役立ちます。


■脂肪燃焼

中枢神経系に刺激を与え、交感神経系を活性化させます。
これにより、基礎代謝率(エネルギー消費率)が増加し、体内のエネルギー利用が効率的に行われます。
この代謝促進作用は、脂肪燃焼の増加に期待されています。


■むくみを軽減

腎臓に刺激を与え、尿の生成と排出を促進する作用があります。
これにより、体内の老廃物が排泄され、むくみが軽減されることがあります。
また、一時的に血行を促進されるので、血液の循環を改善する助けとなります。
これにより、組織に必要な酸素と栄養素が効率的に供給され、むくみの軽減に寄与します。


■中枢神経系への刺激

カフェインが、脳内の神経伝達物質であるドーパミンの放出を増加させることがあり、快感や満足感をもたらします。
カフェインが中毒性を持つ一因としては、この作用があるからです。

カフェインを摂取するデメリット

次に、カフェインを摂取する際のデメリットを下記に挙げていきます。

■睡眠障害

中枢神経系を刺激するため、摂取しすぎると眠気を防ぎ、不眠症を引き起こす可能性があります。
特に就寝前のカフェイン摂取は、質の低い睡眠をもたらすことがあり注意が必要です。


■依存性

カフェインは中毒性があり、一定量を摂取し続けないと離脱症状が現れることがあります。
これには頭痛、倦怠感、イライラなどが含まれます。
依存性が高まると、カフェインをやめることが難しくなることもあります。


■不安や神経過敏

神経系に影響を与えるため、摂取しすぎると不安感や神経過敏を引き起こすことがあります。


■消化器の問題

カフェインは胃酸分泌を増加させるため、胃の不調や胃炎を引き起こすことがあります。
また、下痢や便秘などの消化器の問題を誘発することもあります。


■血圧の上昇

一時的に血圧を上昇させることがあり、高血圧の人には注意が必要です。
長期的な高用量摂取は、心血管リスクを増加させる可能性があるとされています。


■妊娠への影響

妊婦が高量のカフェインを摂取すると、胎児に影響を及ぼす可能性があるので摂取量には気を付けることが推奨されています。

これらのメリットやデメリットは個人差があり、摂取量や体質によって異なります。
ご自身の健康状態に応じて、摂取量を調整し、カフェインとの付き合い方を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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