平熱は何度がベスト?平熱を上げるには 〜栄養士のColumn Vol.88
平均体温が低い現代人
突然ですが、皆さんご自身の平均体温は何度でしょうか?
65年以上も前の統計になりますが、1957年に発表された日本人の平均体温は36.89℃。
ご自身の体温と比べると、だいぶ高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
それもそのはず、現在人の平均体温は36.2℃前後とだいぶ低下しているのです。
体温は年齢や性別によっても個人差はありますが、一般的に正常な体温は36.5~37℃前後と考えられています。
そのため、平熱が35℃台の方は「低体温」とみなされます。
明確な定義はありませんが、「低体温」とは、正常な体温よりも低い温度のことを指します。
低体温そのものは病気ではありませんが、免疫細胞と大きな関わりがあり、放置するとさまざまな病気を発症してしまうことがあります。
低体温になる原因とデメリット
低体温になる原因としては、ストレスによる自律神経の乱れ、ダイエットや食生活の乱れによる栄養状態の悪化、加齢、運動不足による筋肉の減少などがあげられます。
特に筋肉量が落ちると基礎代謝が低下し、熱を生み出すことが出来なくなります。
体温が低下すると、血管が収縮して血液の流れが悪くなります。
血液の中には、免疫機能を持った白血球が存在しているため、必然的に病気から身体を守る免疫力も低下します。
さらに体温が低い状態が続くと代謝も下がり、それによって身体の機能も低下し、様々な不調を引き起こします。
身体のだるさ、食欲不振、呼吸が浅くなる、眠けや疲れが増す、頭痛、めまい、皮膚の色が青白くなる等です。
冷え性と低体温の関係
低体温は、冷え性とも密接に関連していると考えられています。
冷え性は、血行が悪くなることで、手足などを中心に体が冷えた状態を指します。
低体温が続くと、冷え性を引き起こす原因の一つになり、血管が収縮して血液の循環が悪くなり、身体の末端部分に血液が行き渡りづらくなります。
このように、体温が低い状態は、身体に良くないことが起こりがちです。
逆を言えば平熱を上げることで、血液の巡りが改善され、身体の代謝が活発になり、体内の熱産生量も増加します。
血液が循環することで、体温を一定に保つための調節機能も働きます。
体温をあげるメリット
体温が上がると、以下のようなメリットがあります。
*免疫力がUPする
免疫システムが正常に働く体温は、36.5℃~37.1℃だと言われています。
上記の体温を保てると、免疫細胞の働きが活発になり、免疫力があがり、感染症やアレルギーなどの病気にかかりにくくなります。
*代謝が活発になり、太りにくい体質になる
平熱が高い人は、基礎代謝が高く、エネルギー消費が多いため、太りにくいといわれています。
また、むくみの改善にも期待できます。
体温が1度上がると、基礎代謝が10~13%程もアップすると言われています。
*血液循環が良くなる
血液がスムーズに流れているときは、身体全体に酸素と栄養が充分に行きわたるので、組織を構成する細胞も活発に働くことができます。肩こりの改善にも期待できます。
*睡眠の質が良くなる
平熱が高いと体温の変化が少なく、睡眠中も安定した体温を保つことができ、より質の高い睡眠が得られます。
体温をあげる方法
では、具体的に体温を上げるにはどうしたらよいのでしょうか。
体温が低いなと感じる方は、ぜひ下記の方法をライフスタイルに取り入れてみてください。
*温かい飲み物を飲む
ハーブティーやスープ、白湯など、温かい飲み物を飲みましょう。
体を冷やす冷たい飲み物はなるべく避け、緑茶やコーヒーなどカフェインを多く含む飲み物も体を冷やしやすいので、飲み過ぎには注意が必要です。
カフェインについて 〜栄養士のColumn Vol.51
*温活アイテムの活用
腹巻きやレッグウォーマーなどで、体を冷やさない工夫をするのも有効です。
おなかを温めることにより、内臓の働きも良くなります。さらに血液が全身に行き渡り、自然と体温が上がります。
また、足首には皮膚の表面近くに太い血管があり、そこを温めることで血行が促進され体全体が温まります。
*運動を日常に
適度な運動を続けることで、筋肉量が増え基礎代謝があがり体温が上昇します。
体温が一番低い朝にウォーキングするのがおすすめ。
*適温での入浴
お風呂に入ることで、体の芯まで温まることができ、体温を上げることができます。
熱すぎないお湯に、15分程度つかって汗ばむ感じがベストです。
*ストレスを減らす
ストレスが体温を下げる原因になることがあるため、ストレスを減らすことで体温を上げることができます。
リラックスするために、瞑想やヨガなどの方法を試してみると良いでしょう。
*身体を温める食を積極的に
たんぱく質(肉、魚、大豆類)
体の組織を作るために不可欠な栄養素。
筋肉をつけて熱の産生量を増やし、冷えにくい体を作るたんぱく質を積極的に。
朝食でタンパク質を意識的に摂ることが体温を上げるポイント。
温かいスープやシチュー
ニンジン、カボチャ、ジャガイモなどの身体を温める根菜類をたっぷり摂り入れましょう。
しょうが、にんにく、シナモン
体内の血流を促進し、体温を上げる効果があります。
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食事に摂り入れるおすすめのアイテムは、GRØN大和当帰葉を使った体を温めて巡りをサポートするスープ「ホーリーモーリーグリーン」です。
大和当帰は主に根を生薬として、冷え性、血行障害、強壮、鎮痛などに効果があるといわれています。
葉は、活性酸素から体を守る抗酸化成分などの栄養成分が含まれており、血行促進などの働きもあるとされています。
えんどう豆由来のタンパク源・ピープロテイン配合なので、朝食のマストアイテムです。
平熱が36℃に満たない方は、36℃以上を目標に体温を上げて、ヘルシーな生活を送りましょう。
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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子
ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。
「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。
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