ビタミンの摂取は食事から。必要不可欠な栄養成分 〜栄養士のColumn Vol.77
以前のコラムでも説明したビタミン。ビタミンとミネラルの役割 〜栄養士のColumn Vol.21
種類の多いビタミンの特性をおさらいしながら、ビタミンが多く含まれる食品やGRØN商品をご紹介します。
潤滑油の働きをする「ビタミン」
ビタミンは、人間の体に不可欠な5大栄養素 (糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル)のひとつで、3大栄養素(糖質・たんぱく質・脂質)の代謝を助け、スムーズに体を動かす役割があります。
いわば機械でいう潤滑油のような働きをします。
微量で体内の様々な機能を調節する働きを持つため、生命活動に必要不可欠な成分です。
しかし、体内ではほとんど合成することができないため、食物から摂取する必要があります。
偏った食事はビタミン不足になりやすく、疲れ、唇・肌の荒れ、冷え症・肩こりなど、様々な不調サインが現れます。
ビタミンは13種類存在しており、その性質により、大きく【脂溶性ビタミン】と【水溶性ビタミン】の2つに分けられます。
油に溶けやすい脂溶性ビタミン4種
脂溶性ビタミンとは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類を指します。
水に溶けにくく、油脂や脂肪に溶けやすい性質です。
熱を加えてもビタミンの損失が少なく、油と一緒に調理することで吸収率がアップするので、脂溶性ビタミンが含まれる食材の調理法は、炒め物や揚げ物がおすすめです。
サプリメント等の摂りすぎは過剰症を引き起こすので注意が必要です。
それでは、脂溶性ビタミンを一つずつ確認していきましょう。
-ビタミンA
目の健康や皮膚や粘膜の新陳代謝を促進する働き、免疫力UPや美肌効果に期待ができます。
一般的な食生活を送る上では不足しないと言われていますが、極端な偏食やダイエットなどによる食生活の乱れで不足した場合、薄暗い場所でモノが見えにくくなる「夜盲症」という症状が現れるのが特徴です。
また、妊婦にとってビタミンAの過剰摂取は、胎児に悪影響を及ぼす恐れがありますので注意が必要です。
【多く含まれている食品】
鶏や豚のレバー、うなぎ、ニンジンやほうれん草の緑黄色野菜など
-ビタミンD
体内で合成できる唯一のビタミンで、日光(紫外線)に当たることで活性化されます。
骨の原料となるリン・カルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にします。
また、免疫機能の調節や生活習慣病の予防効果に期待できます。
不足すると、骨粗しょう症のリスクが増加したり、筋力の低下を引き起こします。
近年では、ビタミンDが「幸せホルモン」であるセロトニンを調整することがわかり、うつなどの精神状態に効果的であることがわかってきました。
日照時間の短い冬に抑うつ症状「冬季うつ」の方が増加する原因の一つとして、ビタミンDの不足があげられます。特に冬の時期は、免疫もUPするビタミンDを意識しましょう。
太陽のビタミン「ビタミンD」の効果 ~栄養士のColumn Vol.37
【多く含まれている食品】
きくらげ、しらす干しやにしん等の魚介類、きのこ類など
-> 一日分のビタミンDが摂取できるGRONのプロテイン
ゴールデンウォーリアー
-ビタミンE
健康や美容の大敵である活性酸素から体を守るための「抗酸化作用」を持つビタミン。
脂質の酸化を防止しエイジング対策にも良いことから、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
また、毛細血管を広げる働きから血流を改善したり、動脈硬化や血栓の予防にも期待ができます。
ビタミンA・ビタミンCと一緒に摂取すると、さらにその作用が高まります。
特にビタミンCは、一緒に摂取することで抗酸化作用をより高める働きがあります。
【多く含まれている食品】
アーモンド等の種実類、ひまわり油等の植物油、煎茶など
ビタミンCを含むプロテインブレンド クリオロベリーズをアーモンドミルクで割るのもおすすめです。
-> 野菜・果実類で第1位のビタミンE含有量の大和当帰葉がブレンドされたスープ
ファンクショナルスープ ホーリーモーリーグリーン
-ビタミンK
血液を凝固させるための物質をつくる時に欠かせないビタミン。
骨の形成等に関与し、骨にカルシウムを沈着させ、骨粗しょう症を予防する効果にも期待ができます。
欠乏すると、怪我をした際に出血が止まりにくくなったり、骨がもろくなってしまうこともあります。
【多く含まれている食品】
納豆、ケール、パセリ等の葉野菜、抹茶など
-> ビタミンKやカルシウムを効率的に摂取できるGRONのプロテイン
抹茶オールスターズ
水に溶けやすい水溶性ビタミン9種
水溶性ビタミンとは、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン、葉酸)、ビタミンCのことを指します。
熱に弱く、水に溶けやすい性質があります。
過剰に摂取しても体外へ排出されるので、毎日の食事から一定量を摂る必要があります。
水に溶けやすいので、ビタミンを含む野菜等は素早く洗うことがおすすめです。
-ビタミンB1
糖質の代謝をサポートし、エネルギーにかえる消化酵素の働きを助ける補酵素の役割があります。
また、疲労物質を分解する働きもあることから「疲労回復ビタミン」と言われます。
中枢神経や末梢神経の働きにも関与しており、神経機能を正常に保ちます。
不足すると、イライラや疲労感やだるさの症状や、集中力の低下が起こります。
【多く含まれている食品】
米ぬか、玄米、小麦胚芽、オートミール、豚肉、まいたけ、ゴマなど
玉ねぎ、ニラ、にんにく等に含まれるアリシンと一緒に摂取すると吸収率がUP。
-ビタミンB2
皮膚や粘膜の健康維持を助けたり、糖質・たんぱく質・脂質である三大栄養素の代謝をサポートする重要な働きをしています。
特に重要な役割を果たすのが、脂質の代謝。
脂質の多い食事をよく摂取する方は積極的に摂取することをおすすめします。
不足すると、肌荒れや口の端が切れる口角炎、口内炎、舌炎などの炎症が起こり、子供の場合は発育・成長に障害が起きたりします。
【多く含まれている食品】
豚レバー、味つけ海苔、納豆など
-> ビタミンB1,B2 が豊富に含まれるクコの実がブレンドされたGRØNのプロテイン
レッドヒート
-ビタミンB6
たんぱく質(アミノ酸)の分解と吸収をサポートし、造血やホルモンバランスの調節を行います。
また、肌の健康維持や皮膚の再生を促進するなどの働きもあります。
神経伝達物質の産生を促すことで、脳の神経伝達をサポートする作用があり、記憶力や認知機能の維持にも期待されています。
不足すると、疲労感、貧血、月経・妊娠前後のさまざまな不調、無気力等の症状になります。
PMS症状が重たい方や貧血の方は積極的に摂取しましょう。
【多く含まれている食品】
かつお、まぐろなどの魚類、レバー、にんにく、バナナ等
-ビタミンB12
血液の生成や神経の機能を保つのに重要なビタミン。
葉酸と協力し、赤血球の色素成分(ヘモグロビン)、赤血球の合成、造血作用を担っています。
また、たんぱく質の代謝や、細胞内の核酸やリン脂質を増加させ神経を修復作用があり、肩こりや眼精疲労、神経痛の改善にも期待ができます。
不足してしまうと、貧血の原因となり、疲れやすくなったり、めまい等の症状が出て、最悪の場合、悪性貧血や神経障害を引き起こすと言われています。
貧血の症状がある方は積極的に摂取しましょう。
【多く含まれている食品】
しじみ、あさり、魚介類、レバー等
-ナイアシン
ニコチン酸とニコチンアミドの総称で、食品から摂取した糖質や脂質を燃やしてエネルギーに変えるときに必要なビタミン。
酵素の補酵素として、エネルギー産生やアルコールの代謝など様々な機能に関わっています。
毛細血管を広げる作用があるため血行がよくなり、冷え・肩こり・頭痛を改善し、脳神経の働きをサポートします。
二日酔いの原因である「アセトアルデヒド」を分解する酵素の補酵素として働くため、アルコールをたくさん飲む人はナイアシンを積極的に摂り入れましょう。
【多く含まれている食品】
かつお、さば、ぶり等の魚介類、まいたけ、落花生等
-パントテン酸
補酵素の構成成分となって様々な代謝に関わり、糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素を補助してサポートしています。
コレステロール、免疫抗体などの合成にも関係し、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあります。
また、ストレスをやわらげる働きをする副腎皮質ホルモンの合成に関わっていることから、「抗ストレスビタミン」と言われます。
パントテン酸が不足すると、ストレスに対する抵抗力が弱まり、イライラや不眠、倦怠感などを感じやすくなります。
日頃からストレスフルな方や環境が変わってストレスを受けやすい時期は積極的に摂取しましょう。
【多く含まれている食品】
レバー、しいたけ等のきのこ類、納豆等
カフェインとアルコールにはパントテン酸の吸収を妨げる働きがあるので、食べ合わせには注意が必要です。
-葉酸
ビタミンB12とともに赤血球の合成に働きかけ、貧血の改善に役立ちます。
また、細胞の生産や再生を助けることから、細胞分裂にも深い関わりを持ちます。
特に、胎児が成長する過程で起こる細胞分裂をサポートしますので、母体自身の健康維持と胎児の発育に重要な役割を持ちます。
妊娠中の方以外でも、新陳代謝の促進や疲労回復、メンタルヘルス対策にも期待されているビタミンです。
-> 葉酸が摂れるGRØNのプロテイン…グリーンモンスター、抹茶オールスターズ
-> ファンクショナルスープ…ホーリーモーリーグリーン
【多く含まれている食品】
鶏レバー、焼きのり、卵、枝豆、芽キャベツ、乳類、豆類等
-ビオチン
腸内にいる細菌によって合成され、糖質、脂質、たんぱく質の代謝の過程で、酵素の働きを助ける補酵素を担っています。
また、疲労回復が期待できるほか、皮膚や粘膜の維持、爪や髪の健康に深く関わっていると言われており、皮膚の炎症を防止する働きがあります。
極度の偏食や食生活のバランスが崩れている方で、肌・髪や爪にトラブルが起きている方は積極的に摂取しましょう。
【多く含まれている食品】
しいたけ等のきのこ類、レバー、卵等
-> ビオチンを多く含む白キクラゲがブレンドされたGRØNのプロテイン
ゴールデンウォーリアー
-ビタミンC
コラーゲンを合成する時に必要な酵素の働きを助ける補酵素であり、免疫力を高めるなど、抗酸化作用を持つビタミン。
シミ予防などの美肌への期待や、風邪や動脈硬化の予防、抗ストレス効果をはじめ、多様な生理作用を持ちます。
鉄分とビタミンCを一緒に摂取すると、鉄の吸収率を高めてくれますので、貧血予防にもおすすめです。
不足すると、血管がもろくなったり、倦怠感、疲労感、気力低下、筋肉減少、顔色が悪くなったりします。
ストレスフルな方、貧血気味の方、健康美を目指す方は是非積極的に摂取しましょう。
【多く含まれている食品】
アセロラ、ケール、ピーマン、パセリ、グァバ、ベリー類等
-> 鉄分もビタミンCも摂れるGRØNのプロテイン
レッドヒート、クリオロベリーズ
料理方法や食べ合わせによっても体内への吸収が変わるビタミン。
ビタミンは私たちのライフスタイルをサポートしてくれる大切な栄養素の一つです。
現代人はビタミンが不足ぎみと言われます。
朝食を食べず、お昼はコンビニ、夜は飲み会という日々が続くと、必要なビタミンを食事から摂ることができずに体へ悪影響が。
どうしても食事が摂れない場合は、効率よくビタミンや栄養素が摂れる植物性プロテインやスープを活用してみてください。
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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子
ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。
「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。
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