歯とプロテイン 〜栄養士のColumn Vol.38
GRØNは今月418 Projectという、歯から健康を家族で考えるイベントに参加してきました。
プロテインとデンタルケア(歯の健康管理)、一見すると関係なさそうなこの2つのトピック。
実は密接に関わるこの二つについてを今日はお話していきます。
歯の健康とカラダの健康は結びついているものと言われています。
私たちは食事を口から摂取していますが、食べ物を細かく噛み砕いて消化しやすくする役割が歯です。
これ以外にも、発音を助けたり、表情を作ったり、体の姿勢やバランスを保ったり、噛むことで脳に刺激を与えるなどの様々な役割があります。
歯並びや虫歯などの影響でかみ合わせが悪いと、細かくかみ砕いて消化しづらくなり、胃や腸などの腸消化器官に負担がかかることも。どちらかの歯で噛んだりしていると、顔やカラダを歪ませてしまうこともあります。そういった状態が続くと、頭痛/腰痛/不眠を引き起こしてしまい不健康なサイクルに突入してしまうのです。
そして、デンタルケアを怠ってしまうと、非常に怖いのが歯周病です。歯周病は、成人が歯を失う最も多い原因ともいわれています。歯周病患者さんの割合は年齢とともに増加しているそうです。主な原因は、歯の表面に付着している磨き残しの歯垢と呼ばれる細菌で、歯肉からの出血・発赤・腫脹などの炎症の症状になります。プラークとも呼ばれていて、水や洗口剤などで口をすすぐだけでは除去できませんが、歯磨き取り除けるため日頃のデンタルケアがとても重要になります。
デンタルケアを怠っていると、カラダ全身に悪い影響を及ぼすことが最近の研究で明らかになってきたそうです。口の中で常に炎症が続いている状態の歯周病の毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり、悪化させる原因となります。血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり、早産・低体重児出産や、肥満の原因になったり、血管の動脈硬化、さらには脳卒中にも関与しているそうです。健康な生活を送るためには、歯磨き・口腔ケアなどのデンタルケアが非常に必要ということがわかります。
歯を健康にするためには日々の歯磨きやデンタルフロス等のケアが必要になりますが、歯自体の栄養素や歯茎の栄養素についてお話いたします。
●歯を強くする栄養素は、カルシウム、ビタミンAが良いといわれています。
カルシウム:歯の再石灰化を促す作用。
効率よく体に吸収されるためには、一緒にビタミンD(魚類、きのこ類、卵等)を摂取することがポイントです。
主な食品)牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜類や海藻など
ビタミンA:歯のエナメル質を強化
調理油と一緒に炒めるなどをすると吸収率が高まります。
主な食品)ニンジン、ピーマンなどの緑黄色野菜、豚レバー、鶏レバー、ウナギ、バター、鶏卵などの動物性食品など
●歯茎を強くする栄養素は、タンパク質とビタミンCが良いと言われています。
タンパク質:コラーゲン生成に必須であり、健康な歯や歯茎には欠かせない栄養素
たんぱく質がカラダで合成されるのを助けるビタミンB6(赤身の魚や、ヒレ肉やささみなどの脂が少ない肉類、バナナやパプリカ、さつまいも、玄米など)と一緒に摂取することがポイントです。
主な食品)肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品など
ビタミンC:「コラーゲン合成促進効果」により壊れたコラーゲン線維の再生を促進し、歯肉炎を予防します。(コラーゲン線維は歯茎の大切な構成要素のひとつ。)
ビタミンCは、茹でると煮汁に溶け出して損失します。また、熱に弱いため、加熱によっても失いやすくなります。効率良く摂取するには、水や熱に接する時間を短くしたり、煮汁ごと飲めるスープにしたりするのがおすすめ。
主な食品)主に野菜や果物、じゃがいも、サツマイモなど
また、ごぼう、レタス、セロリ等などの食物繊維が豊富な食品も積極的に摂取することもポイントです。よく噛むことによって、食べ過ぎを防ぎ、肥満防止につながりますし、食べ物の消化を助けたり、脳を刺激したり、病気の予防などにもつながります。また、唾液がたくさん出ることにもつながります。唾液は、食べ物のカスや細菌を洗い流す作用もあり、むし歯や歯肉炎の予防につながります。
デンタルケアに一番最適な栄養素は、タンパク質です。その他ビタミン等も必要なことがわかりますね。日々の食事の中で、歯や歯茎へこうした栄養素を効率よく取り入れていくことがポイントになります。手軽に摂取できる植物性タンパク質とビタミンが豊富なスーパーフードを配合したGRØNを取り入れてみてはいかがでしょうか?
カルシウムやタンパク質の摂取など、ビタミンDと相性が良い栄養素の補給に。
ちなみにカルシウムの含有量が最も多いプロテインブレンド はグリーンモンスターです。
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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子
ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。
「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。
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