コンテンツへスキップ
En / Jp
旅後の整える栄養ケア 〜栄養士のColumn Vol.150

旅後の整える栄養ケア 〜栄養士のColumn Vol.150

旅から帰った翌朝、まだ少しだけ非日常の香りを残したスーツケースを部屋の隅に置き、深呼吸をすると胸の奥に「ほっとした安心」と「じんわり残る疲れ」を同時に感じることはありませんか?

旅は心を豊かにし、景色や空気、食べ物で感性を刺激してくれる最高の時間。でも同じくらい、体には小さなストレスが積み重なっています。
長時間の移動、普段と違う食事や睡眠、詰め込みがちなスケジュール…。気づかないうちに体内時計はずれ、腸の動きもゆっくりに。肌やメンタルにも揺らぎが出やすい状態です。

そんなときに大切なのが “旅後の栄養ケア”
特別なことをしなくても、食べ方を少し整えるだけで、体は驚くほどスムーズに日常へ戻っていきます。旅後の身体と心が求めている3つのポイントを紹介します。

1. ズレた体内時計を戻す ― 朝のたんぱく質

旅のあと、「朝起きても体がシャキッとしない」と感じるのはよくあること。そんなとき最初に意識したいのが、朝のたんぱく質補給です。
たんぱく質に含まれる「トリプトファン」は体内時計を整える鍵。朝の光と一緒に作用し、その日のリズムをスイッチオンしてくれます。

旅後は胃腸も少しお疲れ気味。軽やかで、でも満足感のある朝食がおすすめ。
例)
・卵とほうれん草のやさしいソテー
・ギリシャヨーグルト+はちみつ+ナッツ
・サーモンと豆腐の和プレート
・植物性プロテイン入りスムージー
・お味噌汁+焼き鮭+雑穀ごはん

朝にたんぱく質が入るだけで、午前中の集中力や気分の安定感がぐっと変わります。

2. カラフルに食べると、乱れたバランスが戻る

旅先では外食が続き、気づけば 糖質・脂質中心のごちそうラッシュになりがちです。もちろんそれも旅の楽しみですが、帰宅後の体は静かに「ビタミンとミネラルがほしい」と訴えています。
そこで役立つのが、 “色で栄養を整える”という方法。

色別のおすすめ食材
•    緑:葉物、ブロッコリー、ハーブ
•    赤:トマト、パプリカ、いちご
•    黄:かぼちゃ、とうもろこし
•    紫:なす、ブルーベリー
•    白:大根、玉ねぎ、きのこ

この5色のうち 最低3色を食卓に入れるだけで、偏ったバランスが自然に整います。
特に赤や緑の食材は、ビタミンC、βカロテンが豊富で、旅疲れが残る肌の心強い味方。スムージー、サラダ、スープなど、作りやすい形でたっぷり摂りましょう。

3. 食物繊維 × 水分で、腸のリズムを再起動

旅行中に起こりやすい「便秘」「腸の重さ」。
長時間の移動、睡眠リズムの乱れ、外食続きと、腸はとてもデリケートなので、影響を受けやすいのです。
旅後に意識したいのは、不溶性+水溶性食物繊維のバランス

● 不溶性食物繊維(腸の動きを促す)
 きのこ、ごぼう、雑穀、野菜全般など

● 水溶性食物繊維(腸内環境を整え潤いを与える)
 バナナ、りんご、海藻、オートミール、もち麦など

このセットを朝か昼に取り入れると効果的。
例えばニンジンには、水溶性と不溶性の両方の食物繊維がバランスよく含まれているので、スープにして飲むと効率的です。お腹が軽くなると、体の巡りもメンタルもスムーズに整っていきます。

4. むくみケアは、水分+カリウムが強い味方

旅のあとに脚や顔がむくみやすくなるのは、水分バランスの乱れが原因。
塩分の多い外食、長時間移動、睡眠不足…。どれも体の水循環を滞らせます。

そこで頼れるのが水分補給+カリウム+軽い運動 の3点セット
•    常温の水、白湯、麦茶でやさしい補水
•    アボカド、バナナ、ほうれん草、きゅうりでカリウム補給
•    ストレッチや散歩で巡りをプラス
パンパンだった体が、驚くほど軽くなります。

旅後のケアは“旅の総仕上げ”

旅の目的は、非日常を楽しむだけではありません。
その土地の空気、景色、人、食べ物…。それらが感性をひらき、日常をもっと豊かにしてくれます。
だからこそ旅後のケアは、旅行の総仕上げともいえる時間。
朝のたんぱく質、色を意識した食卓、腸のリズムを整える食物繊維、水分とやさしいケア。どれも難しいことではありません。

体を整えることで、旅で受け取った豊かさが、より深く日常に根づいていきます。
ゆっくり深呼吸しながら、旅の余韻とともに、いつものあなたへ戻っていきましょう。

 

旅先でも帰宅後でも、無理なく栄養バランスを整えたい方には、持ち運びやすい GRØNのトラベラーズセットもおすすめ。
気軽に続けられる“小さな相棒”として、次の旅も、日常も心地よくサポートしてくれます。

▼トラベラーズセット

——————————————————
栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。
——————————————————

ABOUT US私たちについて

身体の中で旅をする。
植物性プロテインとスーパーフードのGRØNです。

食の未来はいにしえの叡智にあり。
力強く息づく植物、人々と触れる中でこの教えに辿り着きました。

飛行機から降り立った瞬間、知らない土地の香りに出会うように、
立ち並ぶ大きなビル街に反射する光に負けないように、
GRØNはあなたの身体の中で旅をします。

目まぐるしく過ぎる日々を支えるこの一杯で、
自分本来のエネルギーを取り戻してください。