COLUMN / RECIPE

02 / 16 / 2020

大切な臓器・肝臓のおはなし (肝臓の役割) 〜栄養士のColumn Vol 11(前編)

大切な臓器 肝臓

今日は肝臓についてのおはなしです。

肝臓の役割

肝臓は健康を維持する上でとても重要な役割を持ちます。
人間の一番大きな臓器であり、約3000億個の肝細胞からできています。

私たちのカラダの中では工場のような臓器、とても重要な役割を果たしています。
アルコールや有害物質の分解のほか、胃や腸で吸収された栄養素を体に必要な成分に変えて貯蔵したり、脂肪の消化・吸収に必要な胆汁の生成や分泌を行ったりするなど、たくさんの代謝反応が行われている場所です。

カラダの中での工場として

それでは肝臓の働きについて、1つ1つ説明をしていきます。

代謝

三大栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂肪。
これらは、私たちの体のエネルギー源として働くと共に、体を構成する成分にもなる大切な栄養素です。
しかし、小腸や大腸で吸収されたこれらの栄養素は、吸収されたそのままの形ではその役割を果たせません。
そのため消化・吸収された後、いったん肝臓に運ばれて体内で使われやすい形へとつくり変えられます。
この「つくり変える過程のこと」を代謝と言います。
代謝されたこれらの栄養素は血液を通して全身に運ばれるのです。

エネルギーの合成と蓄積

食事によって体内に摂取された糖質は、消化酵素によってブドウ糖に分解されます。
その後、肝臓でグリコーゲンへと合成され、予備のエネルギー源として肝臓へ蓄えられます。
ダイエットなどをして体に栄養が入って来ない時は、必要に応じてグリコーゲンを分解してブドウ糖にしたり、アミノ酸からブドウ糖を合成したりします。

解毒

肝臓には門脈を通し、栄養素だけでなく、食品添加物や薬物、細菌なども流れ込みます。
肝臓はこれらを分解・解毒して有害物質を無害なものに変える働きがあります。
特に、アルコールの分解に関わるため。お酒をたくさん飲まれる方は肝臓が疲れてしまいます。

胆汁分泌

肝臓は脂肪の消化に欠かせない胆汁という消化液を分泌しています。
肝臓でつくられた胆汁は肝臓の裏側にある胆のうに蓄えられます。
脂肪を含む食べ物が十二指腸へ流れてくると、胆のうから胆汁が放出され、脂肪を細かく分解して脂肪の消化を助けます。

そのほか、ビタミンと鉄分を蓄えたり、ヘモグロビンやインスリン、ホルモンを分解したり等、私たちのカラダにとって、肝臓はとても重要な臓器ということが分かると思います。

肝臓が疲れていると

肝臓が疲れていると、どんなことが起きるでしょう?

本来解毒されるはずの老廃物は、ろ過できなくなるためそのまま体内に残ります。
毒素がカラダにあると思うだけで嫌ですね・・
また、エネルギーとして代謝しきれなかった栄養は中性脂肪となり蓄積されます。
体にとって不要なものがどんどんたまっていってしまうことに加え、エネルギーが作れなくなってしまうことで、ダイエットを試みてもなかなか痩せない状態に。
体を動かすことがつらい、なかなか疲れが抜けない、お酒を美味しく感じなくなった、食欲がなくなる、足がむくむ、お腹が張る等の症状がある場合、それは肝臓が疲れていることが原因かもしれません。

つづけて後編では、肝臓を健康的な状態にするための食生活と好まれる食材を紹介します。
>>栄養士のColumn Vol 11 〜大切な臓器・肝臓のおはなし (後編: 健康的な肝臓を保つために)

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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