COLUMN / RECIPE

10 / 26 / 2019

北海道・和寒を訪ねて(前編) 〜寒さを耐え抜くキャベツと北海道の人

実りの秋・2019年10月、北海道へと足を運びました。
訪れた場所は北海道和寒町。

旭川から北に36km、人口わずか3400人ほどの町です。

和寒の主幹産業は農業。
私たちが訪れた季節は、まさに実りの季節。
キャベツやてんさい、お米、そば、小麦、かぼちゃなど、沢山の農作物が収穫を迎えていました。

そんな和寒は北海道の中でも特に寒さが厳しい場所。
真冬の最低気温は-30℃、日中でも-15℃程度にしかならないのだとか。

そんな寒さを生かした「越冬キャベツ」も有名。
天然の冷蔵庫とも言える、雪の中で冬を過ごす一旦収穫されたキャベツのこと。
雪の中に置けば置くほど糖度が上がり、みずみずしくて甘みのあるキャベツに成長をするとのことです。

これは雪の中で冬を過ごす収穫前のキャベツ。
夕日に反射する、ほのかな紫色をした葉っぱたち。
キラキラと光を発する果実から、冬を越すエネルギーを感じた気がしました。

冬になると町中が雪に覆われるこの町には、市街地を見下ろすようにスキー場があります。
夕暮れになるとナイターがはじまり、真っ暗な町に光を灯すスキー場。
夏にはトレイルランの大会も開催されて、沢山の方達で町が賑わうそうです。

北海道の人達は、自然をあるがままに受け入れて
その場所、その季節だからこその生き方を工夫して、楽しんでいる人達が沢山いることを実感しました。
都会にはない、贅沢で幸せな時間がここには間違いなくあると思います。

訪れた10月は、和寒のシンボル・かぼちゃの収穫の時期でした。
続けて、和寒で出逢った未来をつくる「かぼちゃの種」のお話をしたいと思います。

>>後編へ
北海道・和寒を訪ねて 〜未来をつくる「かぼちゃの町」の「かぼちゃの種」

Photo by Jun Watanabe