COLUMN / RECIPE

08 / 26 / 2019

Visiting our “ワサビ” friend. Summer 2019 in Izu

2019年夏、友人を訪ねて伊豆半島へ行きました。

東京から日帰りで行ける身近な距離感にありながら、別世界に飛び込んだような錯覚になるような場所。
それもそのはず。
伊豆半島はもともとのルーツが本州とは違って、日本の南側・フィリピンプレートに属するもので約2000万年前に本土に衝突して出来た半島なんだとか。

山と海が隣り合わせにある特殊な地形。
珍しい植物が生い茂る山の中から臨む、海の向こうの富士山は、言葉にならないくらい美しかったです。
島を形成する火山のおかげで高い山ができ、山には多くの雨が降る。
天城越えで有名な天城山の付近は、日本でもトップクラスの降水量があると聞きました。

そして降った雨は溶岩の小さな穴を通って地層の隙間に蓄えられ、湧き水として再び現れる。
そんな特殊な地質の影響もあり、伊豆半島は年間を通して水が豊かに溢れているのだとか。

今回訪れた場所は、友人が開墾したワサビ田
誰もいない山の頂上付近の川の源流にあった荒廃したワサビ田を、長い時間をかけて蘇らせて作った場所です。
伊豆のワサビ田の特徴は自然を壊さずに栽培できる農業であるということ。
環境を保持するだけでなく、自然災害を抑制し、生物多様性を育む力があるとも言われています。

ワサビは川の水から直接栄養を吸収して育つ、年間を通して収穫が出来る珍しい農産物です。
源流に近ければ近いほど不純物が減り水温も年間を通して一定に、季節や天候に左右されることなく元気で質の良いわさびが育つのだとか。

そんな大地の恵みと水から吸収した栄養素を得て成長したワサビには、高い殺菌効果を持ち、血液をサラサラにする「わさびスルフィニル」が含まれています。「わさびスルフィニル」は健康な体を作るだけでなく、整腸効果や美白効果などを持ち、美容にも大変良い植物だと言われています。

「ワサビを育てる山を美しく大切に守ることが、その水の流れ込む海を綺麗にしていく」
海と山が隣接している伊豆という土地では、農家の方達もこの言葉を念頭に置いて山を大切にすると聞きます。

ワサビを作る川の水が、麓に流れ込み米を作る。
そして、栄養を含んだ水が海へと流れ、餌となり魚介類を育てる。

米、ワサビ、魚介類、お寿司をつくる全てのものが、存在する伊豆という土地。
海の幸の大切さを知っているこの地の人は、山を綺麗に保つことの大切さを誰よりも知っているのかもしれませんね。

海が大好きなワサビをつくる友達、彼から大切なことを学ばせてもらいました。
ありがとうございます。

Photos by Moeko Sawada