COLUMN / RECIPE

05 / 17 / 2022

災害食に必要な栄養素 〜栄養士のColumn Vol.64

私たちが暮らす日本は、自然から多くの恩恵を享受して、美しく豊かな自然に恵まれています。
一方で、日本は災害大国でもあり、地震や津波、火山活動などの自然災害のリスクもあることが避けられない現実です。

5月中旬から秋にかけて、毎年やってくる台風、そして豪雨による風水害、近い将来に必ず来ると言われている大地震など、心配は尽きません。

私たちがそれらの自然災害に対してできること、それは備えることです。
突然の自然災害によって、いつ自分が避難する立場になるか分かりません。
救助が来るまでの間、自宅に帰るまでの間、どのようなものを食べるのかは想定しておかなくてはなりません。
そんな万が一の時のために、備蓄しておくべき災害食。
今回はそんな「災害食」についてを、お話していきます。

考えられる災害時の状況

非常事態となる災害直後。
万が一大災害になった際には、電気・ガス・水道・通信・交通などのライフラインが止まります。
当然ながらコンビニやスーパーマーケットも閉まり、普段通りの食料はおろか水すら入手困難になります。
これらが復旧するまでにかかると言われている時間は、一般的には3日間と。
この時間を繋ぐ食料や水が必要です。

準備しておくべき災害食

そんな有事に備えておくべきもの。

まずは水、最低限の飲水や生活で必要となる水分をペットボトルで保管しておくことは大切です。
また食品としては、水やお湯があればすぐに食べれるアルファ化米、乾パン、缶詰、レトルト食品、インスタント食品、昆布、干物、燻製、塩漬け、酢漬け、漬物、ジャムなど、長期間保存が出来てすぐに食べれるものが推奨されています。

災害が多い日本では、バラエティ溢れる非常食がラインアップされています。
最近ではキャンプや登山などアウトドアシーンで活用している方も多いようで、賞味期限が切れる前にアウトドアで使って代謝させている方も多いようです。

そして大切なのが備える災害食の量。
基本的に考えられているのが最低3日分、余裕があれば1~2週間分備蓄しておくと安心です。
ライフラインの復旧状況にもよりますが、念には念を入れてが安心です。

心がけたい災害時のポイント

1つ目に心がけたいポイントはアレルギー
アレルギー持ちの方は、余裕を持って自身のアレルギーに対応した災害食をストックしておくことをお勧めします。
子供たちのアレルギー率が上昇しているにもかかわらず、大半の災害食はアレルギー対応ではありません。
実際に東日本大震災の際にも救援物資の中にアレルギー対応のものが少なく、アレルギー持ちの方達の食事問題が生じていました。

2つ目の心がけたいポイントは栄養素。
調達できる食料が限られる災害時は、生鮮食品が手に入れづらいため、インスタントフードや缶詰などの加工食品ばかりで栄養素が偏りがちです。

ビタミン、ミネラルなどの栄養素や食物繊維などが不足すると、健康被害が出てくる可能性も。
災害発生後の数日間は、生命維持に不可欠なエネルギー補給が最優先されますが、ライフラインが復旧した後には、偏りがちになる栄養バランスをどうやって整えるかが重要となります。

そのためにも、どんな食品が備蓄食になるのか、その食品にはどんな栄養素があるのかを知り、普段からのローリングストックを工夫することが大切です。 

ローリングストックとは、普段から加工食品などの非常食を購入しておき、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法です。

先ほどお話したアウトドアで使うのも一つのローリングストックの手法。
週末のアクティビティや日常生活で消費しながら備蓄することで、無理なく無駄なく安心してできる食料品の備蓄ができるのです。

災害食と栄養素

続いて栄養素を考慮した非常食の一覧。
日々のローリングストック選びの参考にしてみてください。

【たんぱく質】
たんぱく質は、筋肉や臓器の構成、ホルモンや免疫成分の生成など、体内の健康を維持するために大切な栄養素です。
筋力向上機能を持つ栄養素として知られていますが、肝機能や精神安定機能にも関係しているため、不足すると体にも心にも弊害が出まず。

<災害食にもなるたんぱく質を補えるもの>
肉・魚・豆などの缶詰、レトルト食品、フリーズドライ、乾物(鰹節や煮干し)、ロングライフ牛乳、プロテイン など

【糖質】
糖質が不足すると疲れやすく、脳がうまく働かずボーっとしてしまいます。
災害時のストレスからくる精神的なダメージも、エネルギーとなる糖質不足が原因となっている可能性もあります。

<災害食にもなる糖質を補えるもの>
アルファ化米、パックごはん、餅、干いも、乾麺、缶パン、チョコレート、クラッカー、シリアル、羊羹、はちみつ など

【脂質】
エネルギー源であり、体の細胞膜や神経組織、ホルモンの材料にもなるものが脂質です。
摂りすぎには注意が必要ですが、糖質でエネルギーが補えない場合には脂質を積極的にとりましょう。

<災害食にもなる脂質を補えるもの>
菜種油、大豆油、ごま油、MCTオイル、オリーブオイルなど

【ビタミン】
栄養素が働くための補助的な役割をするのがビタミンやミネラル。
災害時の摂取は重要です。
体内で生成ができないため、食事からの摂取が必須となります。
免疫機能を上げたりと、感染症から体を守ることにもつながります。

<災害食にもなるビタミン・ミネラルを補えるもの>
野菜缶詰、野菜・果物ジュース、果物缶詰、乾燥野菜、ドライフルーツ、梅干し など

【ミネラル】
身体の臓器や組織のいろいろな反応を円滑に働かせるために必要な栄養素。
ビタミン同様に食事から摂取する必要があります。体内組織の反応や臓器の働きを助ける役割があります。
マルチビタミン・ミネラルなどのサプリメントも活用していくことでビタミン・ミネラル不足を補うことができます。

【水】
体の半分以上は水でできていて、水分補給が不足すると、のどの渇き、イライラ、疲労、呼吸困難、けいれん等、体の中でさまざまな問題が発生します。
ライフライン停止に備えて、必ず備蓄しておきましょう。

おすすめの万能な災害食

災害時には上記の栄養素がバランスよく入った食料をストックすることが、効率的でお勧めです。
青汁やエナジーバー、最近人気のスーパーフードが入ったプロテインブレンドなどが一例です。

またお湯を注ぐだけで手軽に作れるスープなども理想的な食材の一つです。
災害規模によってはお湯を入手することは難しいかもしれませんが、あたたかいものは、気持ちも温めてくれますので、体温維持にも効果的です。
ゆっくりと体を温めるためにも、保温できるタンブラーなども準備しておくといいかもしれませんね。

自然災害は、いつ訪れるか分からないもの。
空腹を満たすことも大切ですが、栄養素の配合にも気を留めて災害食を準備することが大切だと本日はお伝えできればと思いました。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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栄養士・食育指導士・食の6次産業化プロデューサーlevel4
石原綾子

ヘルスケア分野での栄養指導、アグリビジネスのプロフェッショナル。
ミスワールド日本候補生に向けた講演会など、美や健康に特化した分野をフィールドに様々な活動を行なっている。

「食を通して心と身体を豊かにし、人と地域がつながる生き生きとした社会を実現する」を理念に掲げ2013年に、株式会社アイ・フィールドを設立、代表を務める。
各地域で野外レストランを開催する「DINING OUT」の食材TEAMや、ファッションブランドのプロジェクトに中心メンバーとして参画。
また、地域食材のPR、「健康」や「美容」に特化した商品開発プロデュース、ブランディング、コンセプト設計、食品衛生、販売促進プロモーション、研修企画運営等に携わっている。GRØNの商品開発では栄養面での監修を担当。消費者の健康に、より効果的に取り入れる方法を提案している。

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